抗加齢医療について
抗加齢医療専門外来 (永尾 正男)
体内で発生する活性酸素は、細胞を傷つけ遺伝子に損傷を与え、老化や発ガン・生活習慣病の一因となります。この活性酸素を低下させる治療が抗酸化療法で、高濃度ビタミンC点滴治療・オゾン療法が代表的なものです。
高濃度ビタミンC 点滴治療は、強力な抗酸化作用を持つ大量のビタミンC(25gr)を凡そ1 時間弱描けて点滴静注するものです。自己免疫能(体の抵抗力)を高めることによりウイルス感染症の発症予防や治癒促進が期待されると共に癌治療の補完医療として注目されています。また、ビタミンC には、毛細血管壁を健康に保つ働きがあり、コラーゲン生成を促進し皮膚のハリを保つと共に美白効果があります。
オゾン治療は、オゾンにより酸化された自己血液を体内に戻すことにより、本来の抗酸化作用を増強する治療法です。自己免疫能を高め、抗癌剤治療や放射線治療に伴う副作用を軽減します。認知症の発症予防やアレルギー疾患の症状軽減効果が注目されています。メソアクティス治療は、微弱電流により皮膚角質層の細胞のすきまを開き、ヒアルロン酸・トラネキサム酸・コエンザイムQなどを皮内に注入する治療法です。注射を行わずに、しみ・しわ・肝斑の改善、美白効果、肌のはり・保湿効果の改善が得られます。
これらの治療は、高濃度ビタミンC 点滴療法学会認定医・日本酸化医療医学会指導医の当医療統括、永尾正男が担当致します。
酸化ストレスとは
酸化反応により引き起こされる生体にとって有害な作用を『酸化ストレス』 と定義し、酸化反応を引き起こす活性酸素と抗酸化システム・抗酸化酵素(SOD)のバランスにより決定されます。
体の中で発生する『酸化ストレス』に対して抗酸化能(活性酸素を除去する能力)が追いつかない状態になると、余分な活性酸素が細胞を傷つけ遺伝子に損傷を与え、老化や発ガン・生活習慣病の一因となります。
酸化ストレスを増加させる要因には、慢性炎症・虚血(血液不足)や心理的・肉体的ストレス・紫外線や放射線・大気汚染・ダバコ・酸化された食品・過度な運動などがあります。
酸化ストレスと老化・疾病
活性酸素と老化
活性酸素により細胞膜の脂質が酸化され、細胞膜を通して栄養と老廃物の交換がスムーズに行えなくなり、細胞が壊死します。
LDLコレステロール(悪玉コレステロール)が酸化されると、血管の動脈硬化が促進されます。
活性酸素の影響
抗酸化医療とは
様々なメディアでも『活性酸素の除去』が取り上げられていますが、活性酸素は体の中で有益に働いてもいます。
例えば、血管を拡張させ血液を確保する役割や、細胞の分化に関係しています。抗酸化療法は、余分な活性酸素を低下させたり、『抗酸化力』を高める治療法です。
代表的な治療法として、『高濃度ビタミンC点滴治療』 『オゾン治療』があります。